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“Breath of Scandal” by Sandra Brown

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⭐️⭐️⭐️(3つ星)

今回は個人的に初めてのジャンルですが、ロマンスミステリー(?)と呼ばれる作品を多々書いているSandra Brownの”Breath of Scandal”です。近所の方が読み終わったいらない本をたくさんくれたのですが、知っている本がひとつもなかったのでとりあえず何冊もあったこの作家さんを調べてみましたところ、たくさんのベストセラーを生み出す超有名作家さんでした。ロマンスやロマンスミステリーを得意とするらしいのできっと今まで私の視界に入っていなかっただけかと思います。

彼女の本を何冊かいただいたのですが、表紙からなんとなくこの一冊を選んで、読んでみることにしました。その際、集英社のサイトに乗っていたサンドラブラウン作品マトリックスを何気にみていたらこの本はサンドラさんの作品の中でももっともサスペンス性が高く、ロマンス性が低い評価になっていました。ロマンス初心者の私にはこのぐらいがちょうどいいかと思い、読み始めたところ、初めてまもなくすでにロマンス的な場面が出てきて、これがロマンス性低い作品だったら他の作品は大変なことになっているのかなと思ってしまいました。さて、本題に入ります。

あらすじは南部の田舎町に住む優等生の女の子ジェイドはボーイフレンドのゲリーと将来の夢と希望に向かって毎日を過ごしていますがある日同級生の男子3人からひどい目にあい、将来の夢や希望を全て失い、町を出て行きます。言葉にできないほどひどい仕打ちを受けたにも関わらずその3人は罪に問われることなく、町中の非難の矛先はジェイドに向けられます。この物語はジェイドの復讐のお話です。

星は3つでした。人気作家さんだけあって、話を進めるのもうまいし、キャラクター作りもいいし、続きも気になるのでどんどん勧められますが、全体のお話としては予想通りというかまあ予想通りに行ってもらわないと困るのですが、全体的に新鮮な感じは全くなかったです。もちろんところどころ驚いた場面もあり、よかったのですが全体の流れとしては期待通りの進展でした。といってもきっと彼女のファンは多分このような流れを期待しているのではないかとも思いました。確かにきっと私も期待した結末で話が終わらなかったら怒っていたと思います。

これは私の偏見かもしれませんが、全体的に80年代90年代バイブが強いように思いました。こうゆう流れの話ってきっと80年代90年代に流行ったんじゃないかなという印象です。私の中ではシドニーシェルダンと同じ分類なのですがどうでしょう?そして映像化はHallmarkかLifetimeで放送されていそうな雰囲気です。わかってもらえますでしょうか?実際Hallmarkで映像化された作品もあるようです。まあこの作品は1991年に出版されたようなのでもっと最近の作品を読めば印象も変わるのかもしれません。(まだまだたくさんもらったので今度はもっと最近の作品からピックアップしてみたいと思います。)

キャラクターは主人公には共感できたし、嫌な奴はとことん嫌な奴に書かれていたし、いい人は本当にいい人だったし、様々なキャラクター設定が上手でした。嫌な奴を書くのがとっても上手だなと思いました。嫌なキャラが出てくると本当に嫌な気持ちになり手に力が入り、主人公をもっと応援したくなりました。

ジェイドが受けた虐待のシーンは読むのが辛くなるぐらいひどいもので、実際に読みたくないと思いましたが、そのあとの復讐への思いを強める為に必要不可欠だったのでしょう。しかし、虐待などの描写に敏感な方にはオススメしません。

話の途中から出てくるディランは私の頭の中ではロマンス小説の表紙に出てくるファビオのイメージしかありませんでした。ロマンスの部分はまあその最初にでてきたのと最後の方と2回ぐらいでした。個人的にはジェイドの復讐の方に興味があって、彼女の恋愛についてはあまり関心がなかったのでロマンスの部分はあってもなくてもきっと感想は変わらなかったと思います。

この本は読むのが辛いシーンや正義の通らないシステムの汚職や退廃など悔しい思いや苦しい思いをすることが多いので、軽い気持ちで読む本ではないです。ロマンスの部分も少しありますが、全体のテーマは重く、気の滅入る作品だと言えます。国によって、程度は違うかもしれませんがこのような汚職は現在でもきっと存在するし、様々な悪事がもみ消された例は私たちが知らないだけでたくさんあるでしょう。加害者が肯定される世の中でなく、被害者が恐れることなく真実を話すことのできる、そして罪に見合った責任が加害者に課される世界になることを切に願うばかりです。ジェイドは勇気を出して真実を話しましたが、話すことのできない被害者も世の中にたくさんいると思います。被害者が安心して話すことができ、話したことで被害者が2次被害を受けることのないシステムを作ることが重要だと思いました。

ということで最初のサンドラブラウン作品は暗いものでしたが、まだたくさんあるので他の作品もいつかまた読んでみたいと思います。こちらの作品は日本語版も出ているようなのでそちらもリンクしておきます。

英語版はこちら↑
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