洋書コーナー

“The Kind Worth Killing” by Peter Swanson

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⭐️⭐️⭐️⭐️(4つ星)

今日はPeter Swansonの”The Kind Worth Killing”という作品です。 ミステリースリラーのカテゴリーに入ると思います。こちらもブックチューブで紹介されていた本です。こちらの作者の本を読むのは初めてでしたがなかなかテンポよく進んでいく読みやすい本でした。2015年に出版された本でGoodreadsの評価も高かったと思います。

あらすじは空港のバーで出会った男女が飛行機を待つ間に話を始め、テッドという男性がどうせもうこの女性とは会うこともないだろうと酔った勢いで自分の妻が浮気をしていることを知ったという話を始めます。そして彼は半分冗談で浮気をしている妻を殺したいというようなことを話します。しかし話し相手をしていた女性のリリーはその話を聞いて『助けてあげる』と言い出したのです。。。

さて、星は4つ。予想しなかったプロットツイストも散りばめられていたし、なにしろ先が気になるのでどんどん読み進められます。難しい言葉もあまり出てこないので、話に没頭できると思います。私は割とこの作者と相性があったのか比喩表現などもうまいなあと思いながら読み進むことができました。

構成は登場人物が交代でチャプターごとに話をしていくという感じですが、混乱することもなくこれも同じ出来事でも各目線から見ることができ、良かったと思いました。

そしてきっと私が本を読む上で評価する基準の一つに登場人物に共感できるかどうかという点があると思うのですが、その点でも主人公のリリーに少しでも共感することができたのも高評価の一因だと思います。もちろんリリーは殺人を手伝うことを進んで申し出るような人なのでいい人とは言えないし、かなり歪んだ人格のキャラクターだと思うのですが、彼女の間違った行動を全否定できない自分がいるというかなぜかリリーを応援してしまう自分がいることに気がつきました。リリーはすごく極端な性格で自己中心的で自分しか信用していないようなところがありますがその歪んだキャラクターも育ってきた環境や経験を交えてうまく表現されていたと思います。

ちょっと残念だったのは最初の半分はすごく楽しめたんだけど後半の半分は前半ほど勢いがなかったかなーという印象を受けました。続きが気になるので読み進めるのは苦ではないのですがなんとなく最後はこうなりそうだなーっていうのがうっすらとわかってしまうのが残念だったのかもしれません。でも最後の最後の終わり方はちょっと曖昧な感じでそれが嫌だっていう人もいるかもしれませんが、私は嫌いじゃない終わり方でした。

あとお話としては楽しめるのだけどよくよく考えてしまうとなんだか都合のいいことがありすぎるし、現実味にかけるところが多々あったように思われました。登場人物の行動に???するところも結構ありましたが細かいところを気にしないでエンタメとして読むことができれば問題ないかと思います。

なんだか映画になっているような気がしたのですが映画化はされていないみたいですね。でも日本語の翻訳本は出ているようですので日本語で読みたい方は日本語版をどうぞ。

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