“City of Ghosts” by Victoria Schwab

⭐️⭐️⭐️(3つ星)今回はVictoria SchwabのMiddle Grade Book ”City of Ghosts”のご紹介です。Victoria Schwabはまたの名をV.E. Schwabといい、”Vicious”やShade of Magicシリーズで有名なファンタシーを得意とする人気の作家さんです。以前に彼女の本”Invisible life of Addie Larue”と”The Near Witch”を読んでDNFしてしまった過去があり、いつも読みたいと思いながらも私には合わない作家なのかな?とも思っていました。

今回の本は手に取るまでMIddleGradeとは知らなかったのですが、ページをめくって、字の大きさとスペースの空き具合にびっくりしたものの、これならきっとDNFすることなく最後まで読めると思い、読み進めました。

あらすじは池に溺れて死にかけた過去のあるCassが主人公で、彼女はそのあとから幽霊を見ることができ、溺れた時に助けてくれた幽霊のJacobはそれ以来いつもCassと一緒にいます。Cassの両親はパラノーマル現象の研究をしていて、二人でパラノーマルに関する本を書いています。ある夏、両親がパラノーマル現象の番組のホストをすることになり、世界中のパラノーマル現象が多いと言われている街に行って撮影をすることになります。Cassはそれについて最初の目的地スコットランドのEdinburghに一緒に行くことになりました。もちろん幽霊で親友のJacobも一緒に。そしてEdinburghでCassとJacobは様々なトラブルに巻き込まれることになります。

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“Born A Crime” Trevor Noah

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️(5つ星)

今日は南アフリカ出身のコメディアンTrevor Noahの自伝”Born A Crime”のご紹介です。Trevor Noahは大好きなコメディアンでよくスタンドアップコメディーを見たりしていたので、彼が南アフリカ出身で、アパルトヘイト下では許されていなかった白人と黒人の間に生まれた子供であり、貧しく育ったということは知っていたし、お母さんもかなり強烈なキャラクターだということも知っていたのですが、舞台の上ではもっと面白おかしく話している感があって、私の中では勝手に厳しい環境の中で生まれ育ったけど幸せに育ったんじゃないかなという想像をしていたのですが、本を読んでみたら彼の生い立ちや南アフリカのアパルトヘイト下またはその直後の状況などは本当にひどいもので笑えない部分もたくさんあり、いろんな感情が湧いてきてたくさんのことを考えさせられました。

あらすじは自伝なので、彼の生まれた時からコメディアンになるまでの生い立ちを描いたもので、彼が生まれ育った時代はアパルトヘイト下またはその直後だったのでその時の状況など私たち外部のものからは見えないところも書かれており、南アフリカの歴史の一部を支配する側からでなく、されている側からの視点で知ることができよかったと思いました。

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“Final Girls” by Riley Sager

⭐️⭐️⭐️⭐️(四つ星)

今回はRiley Sagerのミステリースリラー”Final Girls”の感想です。。Riley Sagerはブックチューバーの間でもかなり有名な作家さんで多くの人が”Lock Every Door“や”Home Before Dark“を読んで高評価を上げていたので存在は知っていたし、いつか読んでみたいなとは思っていたけれど今まで機会がなく今回は初めてのRiley Sagerとなりました。ちょっと調べてみたところこちらの”FInal Girls”は2017年に出版された作品でRiley Sagerの最初の作品のようです。初めての作品にしては読者をぐいぐい引き込む力があってすごいなと思いました。

あらすじは10年前に山の奥にあるコテージに泊まってパーティーをしていた6人の男女のうち5人が殺されるという事件でひとりだけ生き残ったQuincy Carpenterという女性を主人公に彼女の葛藤、失われた記憶、取り巻く人々、メディアについて過去の記憶と現在の状況を交互チャプターで展開する話となっています。Quincy Carpenterはこの事件の唯一のサバイバーであり、現在はボーイフレンドとマンハッタンのアパートに住み、お菓子のブログを書いて日々を過ごしています。このような事件は過去に他にも二つあり、その事件の中で生き残ったそれぞれの女性、LisaとSamanthaとQuincyはメディアからFinal Girlsと呼ばれ、世間の注目を浴びます。Quincyは過去の事件から距離を置き、現在は幸せに暮らしていますがある日FinalGirlsの一人Lisaが自宅で亡くなっていたということを知りショックを受けます。そしてQuincyのもとにもう一人のFinal GirlであるSamanthaが現れ、Quincyの日常はどんどんと変化していきます。

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“One of Us is Lying” by Karen M. Mcmanus

⭐️⭐️⭐️⭐️(4つ星)

今日はKaren M. Mcmanusの”One of us is Lying”をご紹介します。こちらは2017年に出版されたYAミステリーで、現在はシリーズ2と3も出ており、テレビ化もされているようです。シリーズが出ているようですがこれはこれで完結されているのでスタンドアローンとして読めます。YAなのでちょっとどうかなと思った(失礼ですね。すみません。)のですが、読み始めると先が気になりなかなかやめられなくなるほど中毒性のある本でした。最初から様々なことが起き、読者をうまく引き込んでいくところに著者の力量を感じました。

あらすじは5人の高校生の主人公たちがある日先生に携帯を取り上げられ(全員が自分の携帯ではないから仕組まれたものだと主張している)居残りを命じられ、居残りのクラスに行きます。そこには勉強のできるBronwyn、野球の才能があり学校で人気者のCooper, いつもトラブルを起こしているNate, Homecoming Princessで人気グループに属するAddy,そして生徒たちの噂話を暴露するアプリを運営するSimonの五人が集まります。なんの接点もない五人ですが、居残りクラスが始まってまもなくSimonがアレルギーの発作で死亡し、その場に居合わせた4人が容疑者となり追い詰められていきます。最初は全く動機のない4人と思われていましたが少しづつそれぞれがSimonに弱みを握られていることがわかってきて。。。

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”Get a Life, Chloe Brown”by Talia Hibbert

⭐️⭐️⭐️(3つ星)

今回はロマンス小説の”Get A Life, Chloe Brown”を読みました。普段あまりロマンス本は読まないのですが、この本はブックチューブでかなり人気のある作品だったので読んでみることにしました。この本は2019年に出版されたようで、ブックチューブで人気のロマンス本だったので存在は知っていて読んでみたいなとは思っていました。ChloeBrownは3人姉妹で、あと2人の姉妹についてのロマンス本も出ているようです。

あらすじは慢性疾患を持っていて普段はリスクを極力避けて生きているChloeがもっと人生を満喫するためにやりたいことリストを作ります。リストを作ったもののなかなかそれを実行に移せないChloeですが、ひょんなことからChloeの住むアパートのハンディマンでアーティストでもあるRedのウェッブサイトを作ってあげるかわりにRedがChloeのリスト実行の手助けをするという取引をすることになります。取引をする前に二人はお互いにいい印象を持っておらずお互いに魅力を感じながらも避けあっているようなところがありましたが取引をきっかけに二人の仲は急接近していくことになりますが。。。。

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“How to sell a Haunted House” by Grady Hendrix

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⭐️⭐️⭐️(3つ星)

今回はGrady Hendrixの最新作で2023年の1月に出版された『How to sell a Haunted House』です。Grady Hendrixは『My Best Friend’s Exorcism』や『The Southern Book Club’s Guide to Slaying Vampire』など数々のベストセラーを持つホラー界では有名な割と新しい作家さんです。評判が良いのでいつか彼の作品を読んでみたいと思っていたので、最新作を読んでみました。

あらすじは主人公のLouiseの両親が事故で突然亡くなり、それに伴い両親の家を売ることになるのですが、ずっと関係を絶っていた弟Markとの対立や長い間存在する家族間のわだかまりや過去から引きずっている憎しみや嫉妬などがありなかなか話がうまく進みません。またLouiseとMarkの母親であるNanncyが生前大事にしていた数々の操り人形が家中にあり、LouiseもMarkも何か不気味な雰囲気を感じ取っていきます。その中でもひとつ母親が一番大事にしていた人形であるPupkinにまつわる色々な過去が判明していき、隠された家族の秘密が少しづつ明らかになっていきます。

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”The Cruel Prince” by Holly Black

⭐️⭐️⭐️⭐️(4つ星)

今回は私には珍しくファンタジーものでHolly Blackの”The Cruel Prince”を読んでみました。こちらは2018年に出版され、その後続きがあと2冊出ているので全部で3作のトリロジーとなっているようですが、個人的には一冊でもゆるく完結されているように思いました。一冊でもう終わりにしたい人はここで終わりにもできるし、続きが読みたい場合はこれからまた無限に話を広げることができるのでうまい具合に終わっていると思いました。

この作品は結構有名な作品でたくさんのブックチューバーさんが昔読んでいた記憶があります。意見は別れるようですが、私的にはなかなか良かったのではないかと思いました。

あらすじは主人公のJudeが7歳の時、突然両親がFaeに殺され、Judeは二人の姉妹と一緒にFaerieの王国へ連れて行かれます。人間が蔑まされるFaerieの王国でJudeは他のFae達と衝突しながらも騎士になることを夢見て日々過ごします。そして、JudeがFaerieの国の政治的紛争の中で自分の立ち位置を確立していこうとする過程を物語ったお話です。

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“Razerblade Tears” by S.A. Cosby

⭐️⭐️⭐️(3つ星)

今回はS.A. Cosbyの『Razerblade Tears』の感想です。こちらは2021年に出版された本のようなので割と新しい作品です。私の好きなブックチューバーさんが推していたので読んでみました。後から見るとアマゾンもGoodReadsも評価は4以上で好評なようです。

あらすじはそれぞれの息子を殺された父親、IkeとBuddy-Leeが殺人の真相を突き止め復讐を試みる物語なのですが、この息子たちはゲイのカップルであり、生前にその事実を受け入れることのできなかった二人の父親が後悔と悲しみに明け暮れながらも復讐を目的に少しづつLGTBのことを理解していく様子や自分の無知さに気づき、お互いをわかり合っていくという内容です。そしてIkeとBuddy-Leeは黒人と白人なので人種差別についてのテーマも作中に組み込まれています。

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“Things Fall Apart” by Chinua Achebe

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⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️(5つ星)

今回はアフリカ文学の名作としていろんな国の学校などでも読まれているというChinua Achebeの”Things Fall Apart”のご紹介です。この作品はChinuaAchibeのデビュー作だそうで、1958年に出版されました。実は20年以上前から一度は読みたいと思いながら本棚に眠らせており、その間に一度読まずに手放したりもしているのですが、去年の古本市で偶然見つけて、そろそろちゃんと読んだ方がいいかなと思って購入しました。200ページほどの短い本なので読み始めたらすぐ読めるかななんて軽く考えていたのですが、最初の半分ぐらい(Part One)がなかなか進まず、アフリカの名前になかなか慣れることができず、登場人物がごちゃごちゃになってしまったり、文化や習慣に関する言葉が理解できず、とても難しく感じました。本を読み終わる頃に最後のページが用語集になっているのを発見し、これに早く気がついていればもっと理解が深まっただろうにと後悔しましたが時すでに遅し。しかし、前半苦戦しながらも半分を過ぎて白人の宣教師が出てきたあたりからどんどん読み進めることができました。

あらすじはナイジェリアのIbo村に住む”強い男”Okonkwoを中心に繰り広げられるIbo村での伝統や習慣を通して語られるOkonkwoの一生のお話です。Okonkwoと父親の間の過去の葛藤やそれゆえ生まれるOkonkwoとその息子の間の葛藤。そしてある事件によって課せられたOkonkwoの人生の転機を得て、アフリカの村々にやってくるキリスト教の宣教師たちとキリスト教に改宗した村人たちそして昔の神々を信じて伝統を守りたい村人たちとの間に起こる摩擦などか書かれています。

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“Lessons in Chemistry” by Bonnie Garmus

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⭐️⭐️⭐️⭐️(4つ星)

今回はBonne GarmusさんのLessons in Chemistryの感想です。こちらの作品はブックチューブでもたまに話題に上がっていて、少し興味はあったのですが特に買う予定もなかったところ、たまたまクリスマスプレゼントにもらったので読んでみることにしました。勝手に恋愛ものだと思っていたのですが、まあ恋愛も少し入っていますが内容は恋愛だけに止まらず、様々な社会的テーマが組み込まれていて色々と考えさせられる思ったよりも重たい作品でした。

あらすじは1960年代のアメリカを舞台に化学者であるエリザベスが女性差別と戦いながら努力を続け、自分を失うことなく正直に前を向いて生きていく様が笑いを交えながら描かれたものです。エリザベスは化学者でありながらひょんな事からテレビの料理番組を持つことになります。彼女は料理を科学的に捉え、それをテレビで視聴者に説明し、教えていきます。料理を教える中で、エリザベスの生き様や言動、行動はテレビをみているたくさんの女性を励まし、彼女たちの諦めていた夢を助長することになります。しかし、世の中にはそれをいいことだと思う人だけではなく、悪く思う人ももちろんおり、様々な物議をかもしだすことになります。

私の評価は星は4つです。たくさんの重たいテーマを扱っていながら興味深く、所々笑いも交えて読めたこととエリザベスは自分と全く違った性格でありながら彼女に共感し、最初から最後まで彼女を応援し続けたのは作者の技術があってからこそだと思います。この本がなぜこれだけ人気なのかと考えたところ、多分このお話の中に登場したり、言及されている女性たちが世の中の様々な立場の女性全ての気持ちをうまく代弁しているからではないかと思いました。

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