洋書コーナー

“Regretting You” by Colleen Hoover

⭐️⭐️⭐️⭐️(4つ星)

今回は人気作家のColleen Hooverさんの作品で『Regretting You』をご紹介します。Colleen Hooverさんはブックチューブでもよく耳にする作家さんで数々の人気作を書いていますが、私は今まで読んだことがなく、この作品が初めてのColleen Hoover作品となります。

最近なぜか読書スランプに陥っており、読む本読む本途中で投げ出してしまうことが多かったのですが、たまたま図書館のYAセクションで見つけたこの本をもしかしてYAだったら読みやすくてスランプから抜けられるかなと思ったのがきっかけで借りてみました。が結果、夢中で読むことができたので正解だったと思います。

あらすじは割と最初の方でネタバレが起こってしまうので詳しくは書けないのですが、ティーンエイジャーのときに娘を産んだモーガンとその娘で現在ティーンエイジャーのクララが主人公で二人がチャプターごとに入れ替わって語り手となり話が進んでいきます。カテゴリー的にはロマンスとされていることが多いようですが、私の中ではメインの話は母と娘のお話で、そこに母のロマンスと娘のロマンスがそれぞれ散りばめられているといった印象を受けました。ティーンエイジャーと親の関係はいつでもなかなか難しいものだと思いますが、それに加えてこの母娘は様々な複雑な問題が重なり合っていて、その関係をより難しいものにさせています。娘を愛しているからしていることも逆に娘を遠ざけてしまう。そして母親を理解できない娘の怒りや悲しみがうまく表現されていると思いました。

結果、星は4つ星となりました。全く期待していなかったのも良かったのかもしれませんが、話の続きが気になってグイグイ惹きこまれて、どんどん読めたのでスランプ時にちょうど良かったと思います。主人公の母娘二人はキャクター的に好きになれなかったけど状況が状況で、お互いに怒りをぶつけ合う場面が多かったのでそこはしょうがないかなと思いました。逆に二人の言動に私が怒りを覚えたり、イライラしたりさせられたということは作者がうまく二人の心情を表しているからではないかと思います。母親の気持ちもわかるし、娘の気持ちもわかってしまうのでどちらのチャプターを読んでも心が痛くなったり、もどかしく思ったりしました。

YAの棚に置いてあったのですが、これは若い人でも年をとった人でも年齢に関係なく楽しめる本だと思います。クララ(娘)の恋愛場面はセリフなどがちょっとクサくて恥ずかしくなってしまったのは私が歳だからでしょうか。。。でも最後のミラー(クララの彼氏)のサプライズはすごく良かったです。YAだと思って甘くみていたけれど迂闊にも2−3箇所泣いてしまったところもありました。

現実的でないと言われれば現実的でない部分も多々ありますが、それはフィクションということでそう思って読めば問題なく楽しめると思います。またもっと知りたいこともあったり、最後にまたびっくりすることが起こるのかもとちょっと期待していましたが、私が知りたかった部分はこのエンディングには不必要であるのでわざと書かないことにしたのだと思いました。ということで最後は綺麗にまとまっていたと思います。

これは映画にしたらいいんじゃないかな?と思ったお話でした。頭の中で勝手にキャスティングしてみるのも楽しいですね。

Colleen Hooverさんは他にもたくさん本を出しているので彼女の他の作品もぜひ読んでみたいと思いました。他の作品はわかりませんが、Colleen Hooverさんに興味のあるかたはぜひこちらの『Regretting You』を手に取ってみてはいかがでしょうか?日本語訳は2021年現在まだ出ていないようですね。表紙もなかなか好きです。

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