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“How to sell a Haunted House” by Grady Hendrix

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⭐️⭐️⭐️(3つ星)

今回はGrady Hendrixの最新作で2023年の1月に出版された『How to sell a Haunted House』です。Grady Hendrixは『My Best Friend’s Exorcism』や『The Southern Book Club’s Guide to Slaying Vampire』など数々のベストセラーを持つホラー界では有名な割と新しい作家さんです。評判が良いのでいつか彼の作品を読んでみたいと思っていたので、最新作を読んでみました。

あらすじは主人公のLouiseの両親が事故で突然亡くなり、それに伴い両親の家を売ることになるのですが、ずっと関係を絶っていた弟Markとの対立や長い間存在する家族間のわだかまりや過去から引きずっている憎しみや嫉妬などがありなかなか話がうまく進みません。またLouiseとMarkの母親であるNanncyが生前大事にしていた数々の操り人形が家中にあり、LouiseもMarkも何か不気味な雰囲気を感じ取っていきます。その中でもひとつ母親が一番大事にしていた人形であるPupkinにまつわる色々な過去が判明していき、隠された家族の秘密が少しづつ明らかになっていきます。

星は3つでした。怖い場面もあるし、怖いだけでなく、家族にまつわる闇というか暗い過去をずっとひきづってしまいずっとわだかまりを持っている兄弟がすこしづつわかり合っていくという人間ドラマ的な部分もあって良かったと思うのですが、このような呪われた人形の話は昔あった映画の『チャイルドプレイ』のチャッキーを思い出してしまい、既視感が否めないところが自分の中で少し残念でした。もし『チャイルドプレイ』を見ていなかったらもっと純粋に怖かったかもしれません。

キャラクターはどのキャラクターにも感情移入することはなく、可もなく不可もなく、時にはキャラクターに不快感を覚えながらも別の時にはそのキャラクターを理解できたりという感じでした。Pupkinはとにかくかなりうざいのでそこはうまく書けていたと思います。途中カルトっぽい話のくだりがあり、そこはなんだか現実味があってとても怖いと思いました。集団で何かに没頭して目的を持って進むというのはあまりにも極端すぎると洗脳という形で他のものが見えなくなり、こわいものだなと思いました。

先が気になるので割とサクサク読めたのですが、いつまでも終わらずに延々と続く戦いに読んでいるこちらも疲れてきてしまいました。ホラーはあまり読まないのですが、10月にふさわしい本だったと思います。思ったより怖くなかったのでこの調子でもう少し他のホラーも機会があれば読み進めていきたいと思います。この作者の他の作品もぜひ読んでみたいなと思いました。

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日本語訳は私がみた限り見つからなかったです。Grady Hendrixの本はまだ日本語に訳されていないのかな?彼の一番人気の本は『The Southern Book Club’s Guide to Slyaing Vampire』らしいので今度はそっちも読んでみたいです。

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