“Aristotle and Dante Discover the Secret of the Universe”by Benjamin Alire Sáenz
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️(5つ星)
2021年最後の一冊に選ばれたのはこちら。”Aristotle and Dante Discover the Secret of the Universe” by Benjamian ALire Sáenzでした。一年の締めくくりにふさわしく堂々の5つ星です!
これはよかった。私好み。結構前に出版されて、ブックチューブで既にたくさんの人が推薦していたので、読みたい本リストには入っていたのですが、数ヶ月前の古本市で運良く見つけてやっと読むことができました。ジャンルがYAなのでもしかしたらあまり好みじゃないかな?とも思ったのですが、いやいや全然好みでした。2021年の締めくくりがこの本でよかったと思いました。
あらすじは友達がいない15歳のAristotle(Ari)とちょっと変わった性格のダンテの友情と困惑、そして家族との愛情と葛藤などがAriの目線から書かれています。またそれだけでなく様々な社会的問題もところどころに散りばめてあり、色々と考えさせられる一冊でした。友達がいないAriは15歳の夏ひょんなことからDanteと友達になります。二人は友情を深めていく中でAriの閉ざされた心も少しづつ開いていきます。またAriには戦争により心に傷を負った父親がおりその父親との関係はいつも少し距離を置いたものでした。父親を理解したいけれど理解できないAriの不満、そして家族の中で話をすることがタブーとなっている監獄にいる実の兄に関する疑問なども15歳の心に重くのしかかっており、それらの問題も織り交ぜながら話は進んでいきます。
(more…)